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「あの物語には続きがあったんだ。しかし、書けなくなってしまった。」
彼女だったモノは、瞳を曇らせて云う。 「若しくは、最初から書き終える気がなかったのか。希望する行為に絶望していたのか。」 あれは、夜に視た幻想だった。満ちていた光は欠けてゆき、やがて視えなくなった。 暗い闇に躯は侵食され、其れは心にも及んだ。 「あれから自傷衝動が酷かった。沢山の傷を付け、消えない痕を残し、透明な血を流した。狂っているんだ。」 もしくは、忘れられる事を畏れたのだろうね、と笑う。 あまりにも刹那過ぎて、意味の無いモノだったのかもしれない。 けれど、少しでも刺さってくれていたら好いと願っていた。 其れは、希望。 きっと、もう二度と逢えない。 PR この記事にコメントする
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